| 麦太(福生市) | |||
福生。西多摩と呼ばれる地域にある場所。自宅から3本の電車を乗り継いで行くこの場所は、うどんに興味を持たなければ、恐らく来る事は無かったであろう所です。
この地域に都内屈指の讃岐うどんの店がある話は聞いていたのですが、距離の壁もありなかなか伺う機会が持てませんでした。先の東村山行でその壁が随分解れたので、今回行ってみる事にしました。 福生駅を降りた目の前には、長い長い商店街があります。人の少ない静かな商店街を歩くと、地元の生活にこっそりお邪魔させて頂いているかの様な感覚を覚えます。 そんな中にひっそりと「麦太」は佇んでいました。普通の店構えですが、麺切り台が店頭のガラス越しに見えます。店内はテーブルが3〜4席、カウンターが8席程。お客さんは6割程の入り。それぞれのお客さんがやはりお店の風景に溶け込んでいるかの様に静かで、和やかな空気を醸し出しています。
かけうどん、きつねうどん、わかめうどん…普通のメニューの中に隠れて、梅ごのみという風流なお品書きが目を引きました。 出て来たうどんは中太やや平打ち、意外にもやや固茹でで、ギシギシっとした歯ごたえが顎を刺激します。鰹の上品なダシと、細切りの紫蘇、海苔、ネギ、大根おろし、生姜、そして柔らかい紀州南高梅が芳醇に混ざり合い、さっぱりとした美味しさを醸し出しています。
帰り際、お店の人が上品に頭を下げ、お礼を言ったのが印象的でした。
このお店は地元に愛され、すでに一つの無くてはならないオブジェとして町に溶け込んでいます。何時までもこの心地よい空間を壊さずに、空気の様にそこにあり続けて欲しい。そう思いました。 (2003/08/31)
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